かぜ(風邪)
かぜ(風邪)は風邪症候群、急性上気道炎とも言われ、上気道(鼻腔から喉頭までの間)が細菌やウイルスに感染してしまうことで炎症が起きている状態です。なお感染の原因の大半はウイルスです。主な症状は、鼻水、・鼻づまり、のどの痛み、咳といったもので、発熱や頭痛がみられることもあります。
風邪の原因がウイルスであれば、これといった特効薬はありません。ただ治療をしなかったとしても1週間程度経過すれば自然と治癒するようになります。治療としては、自己免疫でウイルス感染から治癒するまでの間、鼻汁、咳、咽頭痛などの症状を内服薬や吸入薬で緩和させる補助療法になります。
一方で細菌感染が疑われる場合は抗生剤が有効なことがあり、培養検査や迅速診断を行い細菌感染が疑われる場合は抗生剤を処方します。
また、インフルエンザも風邪の一種といえますが、子どもの場合は重症化すると熱性けいれんや肺炎、インフルエンザ脳炎などを併発することがあるため注意が必要です。
インフルエンザ
日本語では流行性感冒とも呼ばれますが、一般的にはインフルエンザという病名で知られています。インフルエンザウイルスに感染することで発症し、感染力が強く、飛沫感染や接触感染で人から人へと感染します。1~2日程度の潜伏期間を経て、発症するようになります。なお、インフルエンザウイルスはA型、B型、C型に分類することができ、流行がしやすいタイプがA型で亜型(A香港型、Aソ連型 など)も多く存在します。またB型はそれなりに流行し、C型が流行することはほとんどありません。ちなみに予防接種の際に接種するインフルエンザワクチンというのは、A型とB型の混合ワクチンです。
主な症状ですが、大半の患者様で、いきなりの高熱(38~40度)や強い寒気、頭痛、関節の痛みのほか、風邪の症状でもみられる鼻水・鼻づまり、咳、のどの痛みなどがみられます。さらにこじれるようになると小児では、肺炎、インフルエンザ脳症を発症することがあります。
インフルエンザには治療薬も存在し、吸入薬(リレンザ など)やタミフル(内服薬)などがありますが、発症後48時間以内に使用しないと、それほど薬による効果は望めません。ただ効果的に使用することができれば、発熱する期間を短くすることができ、症状が緩和されますが、感染力が強いこともありますので、熱が下がったとしても2日程度は可能な限り人との接触を控えましょう。
また普段からインフルエンザに罹患しないように対策しておくのも大切です。具体的には、うがいや手洗い、マスクの着用といったものですが、さらにインフルエンザの流行時期(12月~翌3月頃)に差し掛かる前にインフルエンザワクチンの予防接種を受けておくことも重要です。